千葉県野鳥の会の考える野鳥撮影のルール

1.営巣の写真は撮らない。(鳥の保護につながる調査・研究で特別に必要な場合以外)
  雛はもちろんのこと、巣作り中や巣に餌を運んでくる親鳥の撮影も害があります。営巣は必死の営みです。
  営巣していることがわかったら巣に近づかないことが常識と思います。

2.希少種を追い回さない。長時間撮影しない。鳥を挟まない、囲まない、追い詰めない。
  珍しい鳥は本来の生息地を離れ、衰弱していることが多いです。

3.希少種の写真や情報の公開はその場所にいなくなったことが確認されてから。
  ブログなどの写真や情報の公開により、たくさんの人が集まり問題が発生します。

4.近づいて飛ばせたり、眠っている鳥を起こしたりしない。
  飛び立ちを撮ろうと鳥に接近したり、休んでいる鳥を音をたてて起こそうとしたりしてはいけません。
  できるだけストレスを与えないように考えるのが常識です。

5.じゃまな枝を折ったり、石を移動したりと、環境の改変・破壊はしない。
  カワセミを撮るために水辺に生け簀や止まり木を置くなどは自然環境を壊す行為です。

6.撮影のための餌付けをしない。
  餌台での適度な給餌は意義がありますが、撮影のための場当たり的な餌付けは、迷鳥の渡りの時期を
  遅らせたり、猫などに襲われる危険が増したりします。

7.ICレコーダーやテープレコーダーなどの音声による誘引をしない。
  音声誘引は、縄張り防衛を混乱させ、繁殖活動に悪影響を及ぼします。

8.ストロボを使わない。
  日本は撮影者が集中する傾向が強いので、ストロボは原則禁止と考えましょう。

9.私有地や立ち入り禁止の場所に入らない。農道への車の立ち入り、迷惑駐車をしない。
  農道は農作業用の道です。そこで生活している人に迷惑をかけないようにしましょう。

10.他人の庭や近隣の家を覗いたり写したりしない。誤解を招かぬ行動を。
  自分の家の周りで、双眼鏡や望遠レンズを持った人がこちらを見ていたら気になります。

11.撮影場所を占有しない。待つ間に大声を出さない。
  鳥の前で撮影仲間と会い、大きな声で撮影談義をしている人がよくいます。

12.ゴミは持ち帰る。通行人のじゃまにならない。挨拶する。
  もう、本当にごくあたりまえの人としてのマナーだと思います。
  たとえ、鳥の保護につながる調査・研究のためであっても、撮影には十分な注意と配慮が必要です。
  巣があって親鳥が必死で警戒しているのに平気で撮影するなど、鳥の生態をよく知らない人が問題を起こす傾向があります。

  千葉県野鳥の会の会員として鳥に親しみ、鳥を知り、会員としてのプライドを持って大いに撮影を楽しみましょう。
  会員として撮影モラルの向上に寄与しましょう。そして、写したらどんどん会報に投稿しましょう。

参考:日本野鳥の会の「野鳥撮影マナー」、日本鳥類保護連盟の「野鳥撮影のマナーについて」ウェブ参照


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